Monthly Archives: February 2021

子ヤギが産まれました!! むちむち編

子ヤギが産まれました! むちむち編

沖縄県の本島からやってきたやぎのむちむち。
優良ヤギの認定を受けているヤギさんです。

来た時から、立派な体格で、むちむちしていたのでそのまま、むちむちという名前になりました。

妊娠鑑定をしたところ来た時にすでに妊娠していたので、赤ちゃんが生まれるのを楽しみに待っていました。

そして、ついに男の子と女の子の赤ちゃんヤギが産まれました。

むちむちは、日中に赤ちゃんを産みました。
たまたま、牧場に遊びに来ていた、ゆうきさんの妹さんと子供たちが見守ってくれました。

夕方、診療を終えて牧場に会いにいくと、
元気なむちむちと赤ちゃんヤギさんたちがいました。

そして、牛のごはんの箱に、子供たちが名前と由来を書いてくれてあるのを発見!!

名前は、男の子が生まれてくるのをがんばったから「がんくん」女の子は彼方の力をつけた「かんなちゃん」です。

素敵な名前をつけてもらってよかったね!!

すくすく大きくなりますように。

よし坊元気です!

12月にパンダちゃんが産んだ、子ヤギのよし坊の近況報告です。

よし坊、とっても元気です!!

おっぱいをぐんぐん飲み、草もヤギのえさも食べるようになりました。

ごはんまだー?

後ろ姿

日中は、放牧場を元気に走り回っているやんちゃなよし坊。
お母さんのパンダちゃんが心配しながらついてまわっています。
たてがみのような毛がふさふさしているのがよし坊のチャームポイント。

よし坊、このまま元気におっきくなあれ!!

ウィンク☆

山羊の診療Diary症例36 膣脱

山羊の診療Diary症例36 膣脱

今回のお話は・・・

「分娩が始まっているみたいだけど、赤ちゃんではなくて子宮がでてきているみたいにみえる。
ずっと、いきんで苦しそうだから診てほしい」

という連絡がありました。

すぐに、お電話をいただいたヤギ舎に向かいました。

すると、1頭のヤギさんが苦しそうに座り込んでいました。

ヤギさんを立たせて出ているものをしっかり確認しました。

立たせて、横から見たところ

後ろからみたところ

陰部から出ているのは、子宮でなくて膣でした。
そして子宮外口部がはっきり見えますが、ここが開いていないのでまだ分娩もはじまっていませんでした。

これは「膣脱」です。

膣脱とは・・・

膣の一部、または全部が反転して陰部から出てしまった状態をいいます。
出てしまった膣はヤギさんが立つと元に戻ることもあります。
膣が戻らずに出っぱなしになってしまうと、膣が汚れてしまい細菌感染を起こしたり、
またおしっこの通り道を圧迫しておしっこを出せなくなり危険な状態になります。
自然に戻らない膣脱をほっとくと、むくんでしまい中に戻すのが難しくなるので、
見つけた時には、早めに獣医さんに相談してくださいね。

膣脱は、分娩前と分娩後、どちらにも起こります。
分娩前は、もうすぐ分娩という妊娠後期に子宮が大きくなりこの圧迫で膣が出てしまいます。
産後は、難産の後に無理な力がかかった場合に起こりやすくなります。

膣脱は、太りすぎたり、運動不足、高齢などで赤ちゃんの通り道の筋肉が
衰えてしまうことが要因になるので、
妊娠中も運動できる環境を作ってあげると予防になります。

膣脱の治療です。

はじめに、ぬるま湯で出ていた膣の部分を洗います。

そして、ローションをつけて少しづつ、膣を陰部の中に戻していきます。

戻したときに、大量のおしっこが出ました。
出ていた膣が尿道を圧迫しして、おしっこを出すことができなくなっていました。
おしっこができなくて、これはとても苦しかったと思います。

膣を正常な位置に戻せましたが、膣脱が一度、起こるとすぐにまた出やすい状態にあるので縫い縮める必要がありました。
はじめに神経ブロックで局所麻酔をしました。肛門の横の窪んでいるところから針を刺して、脊椎からでている神経を麻酔します。

そして、18Gの注射針を利用して、巾着縫合を行いました。

このまま、分娩の始まる日をまって、分娩がはじまったら糸を切ります。
最後に、感染の可能性を考えて抗生物質の注射を打ちました。

縫合が終わって、落ち着くと、このヤギさんはすぐに草をもりもり食べはじめました。

その姿を見て、ほっと一息。
おしっこが出なくて、出そうといきむとますます膣が飛び出すという状態で
だいぶ苦しかったと思います。

このまま、分娩の日まで膣が出ないように飼い主さんにはよく観察していただくことをお願いしました。

元気な赤ちゃんヤギさんが産まれますように!!

子ヤギが産まれました!! パンダちゃん編

子ヤギが産まれました!! パンダちゃん編

以前ヤギの人工授精チャレンジでご紹介した、
発情同期化のクリーム法での発情時に妊娠したパンダちゃん。

12月の終わりに
男の子の赤ちゃんヤギを無事出産しました。

パンダちゃんは身体が小さく、予定日の前にはお腹がぱんぱんになっていました。
その為、自然分娩で産めるか心配しており、予定日が過ぎた場合や、
自分で産めないと判断した場合は、帝王切開を考えていました。

分娩当日、陣痛が始まっているとご連絡をいただき、
かけつけてみると、あしは出ていましたが、とても苦しそうにパンダちゃんがうめいており、分娩が進まない状態になっていました。
手を入れて確認すると、胎位は正常でした。
しかし、頭が子宮の入り口をすでに通っていましたが、最後の陰部のところから自力では出せないようでした。
そこで、お産の介助をすることにしました。
両前足に、ひもをつけてから、いったん押し戻して、手を頭の上に添えて、ひっぱりました。

分娩直後の写真です。パンダちゃんお疲れさまでした。

この子ヤギさんはヤギ牧場のお隣のマンゴー園のオーナーさんのお誕生日に産まれて、
とても喜んでいただいたので、名前はオーナーさんのお名前をいただき「よし坊」になりました。

よし坊は産まれた時、小さなヤギさんでしたが、
とてもやる気があり、おっぱいをぐんぐん飲んで元気に育っています。
ぱんだちゃんもはじめ牧場に来た時、
人がいなくなるとめーめーずっと泣いているさみしがり屋のヤギさんでしたが
すっかり、子育て上手のお母さんになりました。

春になって、パンダちゃんとよし坊が牧場を元気に走っている姿を見るのが今から楽しみです!!