*山羊の診療note1 お産の後に確認すること。胎盤(後産)が出たことの確認
出産が終わると、可愛い子山羊さんたちに目を奪われがちですが、がんばったお母さん山羊さんのことも気にかけてあげてくださいね。
出産後、まず気にかけてほしいことは、胎盤(後産)が出たことの確認です。
胎盤(後産)は通常、分娩後1~6時間ででてきます。
お母さん山羊のあめちゃんは出産後すぐに胎盤(後産)が出ました。
一方、ゆきちゃんは半日ぐらい胎盤(後産)が陰部にぶら下がったままになっていました。そして、次の日になって出てきました。小屋に落ちていた胎盤(後産)
胎盤(後産)が子宮の中に残ったままだと炎症や体調不良の原因になることも
このように山羊さんによって胎盤(後産)が出てくる時間は違いますが、子宮の中に残ったままだと炎症や体調不良の原因になることがあります。
分娩後12時間経っても胎盤が出ないときは、毎日2回検温してください。体温が山羊さんの平熱の39.5℃以上の時、食欲が低下したときはすぐに獣医さんを呼んでください。また、7日以上胎盤が出ないときも処置が必要な場合がありますので獣医さんに相談してみてくださいね。
胎盤が出ない「胎盤停滞」と診断された場合
胎盤が出ない「胎盤停滞」と診断された場合は、山羊さんの状態によって、以下の治療から状態に合わせた治療を獣医さんが選んで進んでいきます。
①胎盤が自然に排出されるまで待ち抗生物質を子宮の中に入れる
②外に出ている胎盤を軽く引き体の中の胎盤がはがれるのを促す。
③胎盤が排出されるようなお薬を注射する
最後になりますが、落ちている胎盤はすぐに片付けるようにしましょう。そこで細菌が増え、お母さん山羊の乳房炎や子山羊さんの下痢の原因になる場合があるので注意してくださいね。