「ヤギの友」第41号に寄稿、掲載されました

全国山羊ネットワークで年2回発行されている会報「山羊の友」の第41号に寄稿し掲載されました。

ヤギの友

内容は山羊サミットでの発表をまとめた「山羊の病気と削蹄」です。

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「全国山羊ネットワークは、山羊やその生産物に興味のある方々の集まりです。
山羊を飼っている・いないに関わらず個々の山羊に関する情報を交換し合い、我が国における山羊の振興を図ることを目的としています。」

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5 thoughts on “「ヤギの友」第41号に寄稿、掲載されました

  1. 三谷 真由美

    初めまして。静岡県で4年前より緬山羊の診療をしております、三谷と申します。ヤギの友41号の、宮古獣医科医院様の記事のひとつ前に「ヤギの診療日誌」という記事を掲載させて頂いた者です。私は山羊サミットに行けなかったので、今回ヤギの友を読んで初めて貴院の事を知り、大げさに聞こえるかもしれませんが誠に一条の光が差したように思いました。 伺いたい事、聞いて頂きたい事は山の様にあるのですが、此の度はひとつだけ教えて頂けないでしょうか。貴院の記事の症例2のページで出てくるトーマススプリント、これは何の素材でお作りになったのですか。この小さくないヤギの負重がかかっても折れないような太い針金を、どのようにヤギの足に合わせて調節しながら加工されたのですか。それに、ずれないように体に固定するのも難しいと思うのですが、どのようになさったのでしょうか。出来れば是非教えて頂きたく、お願い申し上げます。

    Reply
    1. Uchida

      三谷先生
      ご連絡くださり誠にありがとうございます。

      https://vet-present.com/goat/1212/
      上記事でトーマススプリントを施行した報告をしました。
      何とか起立まではできましたが、自由に起伏できるほどではなく、歩行までは厳しい状況でした。
      トーマススプリント自体はまだまだ改良の余地が残されていると思います。

      本症例では
      ①原発性の関節炎ではなく外傷性であったこと
      ②体力にかなりの余裕があったこと
      ③後に飼い主さん施した副木と圧迫包帯でうまく関節を伸ばせたこと
      が治癒した要因だったと思います。

      三谷先生も認識されている通り、装具については
      ①固定が難しい
      ②反芻動物は腋や腹を締めると座ってしまう
      という問題があります。

      今回は針金ではなく枯れた木の枝を使ったので軽く強くできたと思います。一番下の部分にのみビニールハウス金属部材を使用しました。
      肢の固定については、ガムテープです。関節への伸展負荷を徐々に強めるために、テープで強弱を調節するのが良いのではないかと考えたためです。
      長さの調節ですが、素材は枝なので鋸で簡単です。長めに作ってから腋に添えて、接地させたい長さに切りました。
      もし素材が金属の場合は、ディスクグラインダーを用いると細かい調節ができると思います。

      三谷先生の記事から大変勉強させていただきました。次回は当院でもパイプを利用する方法を試してみようと思います。
      当院でも子山羊の関節炎の治療に苦慮しており、山羊においては生死にかかわる関節炎との認識です。
      子山羊の関節炎から衰弱し死亡、または体力回復しても自力起伏不能という経過をたどる症例に数件遭遇しています。
      通常のキャスティングテープによるギプス固定で治癒した症例もありますので、いずれ共有させていただきたいと思います。

      ヤギサミットではお会いできませんでしたが、研究会ではご挨拶できるかもしれません。
      web開催ですのでどんな風になるか予想ができませんが、その時はどうぞよろしくお願い致します!

      内田直也

      Reply
      1. 三谷 真由美

        内田先生、丁寧な御回答を頂きまして誠に有難うございました。また一昨日の日本山羊研究会においては沢山の貴重な情報を有難うございました。上記のご回答に対する御礼が遅くなり申し訳ありません、と申しますのは、ご回答がどこにあるのか分からなかったからです。
         木材でスプリントを作ってしまうとは、大変器用ですね、羨ましいです! でもやはり、膝への負重を避けるためには副木を脚より長くする上に、副木の基部をしっかり脚の付け根に密着させることが必要だとおもうのですが、難しい事なのだなと思いました。
         仔ヤギの関節炎とは、臍帯炎から来るものですか?本で読んだことしかありませんが、御地ではそんなに症例数があるのですね。・・本当に、研修に行けたらなあと強く思います。
         今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

        Reply
    2. Anne Post author

      三谷先生

      ご連絡いただきありがとうございます。
      三谷先生のご質問は院長が回答させていただいているので、私の方は当院での関節炎の症例について
      少しお話させていただけたらと思います。
      私も先生の山羊の友の記事を読ませていただきとても
      勉強になりました。ご教授いただきたいことがたくさんありご連絡いただけましたこととてもうれしく思っております。
      なぜなら私達も「山羊の関節炎」でだいぶ悩み試行錯誤しているからです。
      一番心に残っているのは子山羊のながちゃんが関節炎を起こし、
      痛みから食欲不振、全身状態が悪化してしまい起立不能を改善させることができずに亡くなってしまったことでした。
      入院させて輸血なども行い何とか全身状態を回復するところまではいきましたが、
      その時にはすでにながちゃんの関節が固まってしまい、自分でどうしても起き上がることができなくなっていました。
      毎日、起き上がらせたりリハビリ、体に浮き輪のような固定具を手作りして何とか自立できないか頑張りましたが
      ある寒い日の朝に亡くなってしまいました。
      身体が元気になっても、山羊さんは立てないと本当に生きていくことが難しいと痛感しております。
      その経験からも私達も次回は非ステロイド剤を早期に使用することを検討しています。
      関節炎で悲しく悔しい思いをしているので何とか良い治療法を見つけていきたいと思っています。
      今後ともよろしくお願いいたします。

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      1. 三谷真由美

        寺島先生、丁寧な御回答を頂きまして誠に有難うございました。また一昨日は日本山羊研究会で貴重な情報をご発表頂きまして誠に有難うございました。・・web会議は初体験で万事よく分からず、寺島先生から「チャット」の「プライベートなコメント」で丁寧なるメッセージを頂いていましたのに、うっかり会議を退出する操作をしてしまい、すぐまた参加しましたら、もうそれまでのチャットが読めなくなってしまい、読み直すこともお礼を記すことも出来ませんでした。大変失礼いたしました。
         仔ヤギのながちゃん、いたましい事でしたね。忙しい診療業務の中リハビリ等行った大変さもお察し致します。そうですか、起立不能の時から関節を伸ばしておくことが大切なんですね。伸びた状態ならその後拘縮したとしても立ち座りは出来ますものね。
         つたない事例報告でしたが、発表したおかげで寺島先生や内田先生とのご縁が出来たことを嬉しく思います。どうぞこれからもよろしくお願い致します。
         
         

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