(1)随時届出が必要な事項
日本にいる牛は、牛トレサ法(牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法)によって個体識別番号を付与され、データベース化して管理されています。
https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/trace/
牛の管理者は、牛トレサ法に基づき、牛の両耳への耳標の装着と出生、転入、転出、死亡の届出を行うことが義務付けられています。
届出はブラウザからこちらのページより行えます。https://www.id.nlbc.go.jp/top.html?pc
自治体によっては畜産課などが代行してくれる場合がありますので、ネット環境がない方は相談してみてください。
(2)耳標
耳標の取り付け方法、届出方法の詳細ははこちらに記載があります。https://www.id.nlbc.go.jp/pdf/202108Manual_for_farmer_all.pdf
耳標は専用の取り付け器具を用いて、耳介の中心に取り付けます。躊躇すると牛が動くため余計に傷つけてしまいますので、一気に挟んでください。
(3)子牛登記(和牛)
黒毛和種の子牛の場合は、個体識別番号とともに全国和牛登録協会に和牛として登記、登録をしなければなりません。
これを行わない場合は黒毛和種として認められませんので、売買や繁殖させる際に品質が証明出来なくなるからです。
登記検査は生後4ヵ月以内に行います。個体の確認(鼻紋の採取)、親子の確認(場合によっては遺伝子型検査を実施)、性別、生年月日、妊娠期間等、個体の情報として基本的な事項を確認します。
この検査で一定の資格条件を満たせば、生後6ヵ月以内に「子牛登記証明書」が発行されます。
牛の鼻にある紋様を鼻紋といい、人間の指紋と同じように利用するものです。これを登録証に添付するため、鼻鏡にインクを塗り鼻紋スタンプを取ります。
登記検査時に、個体情報と個体識別番号が関連付けて登録されます。
(4)母牛登録(和牛)
子牛登記された個体を繁殖させたい場合は、改めて登録審査が必要になります。
登録審査は生後16ヶ月以後30ヵ月未満の繁殖牛に対して行います。書類の確認,個体の確認、体型測定を行い、1頭ごとに審査得点を付け、繁殖牛として適しているかどうかを判断します。一定の資格条件を満たせば「登録証明書」が発行されます。