5.哺乳(牛飼いの基本作業)

繁殖和牛も乳牛も、農場には必ず産ませた子牛がいます。乳牛も子牛を産ませなければ乳を出せないからです。

繁殖和牛の場合は自然哺乳(親に哺乳してもらう)の場合と人工哺乳(人が粉ミルクを与える)の場合があります。乳牛は乳が製品になりますから、人工哺乳することになります。

(1)自然哺乳

自然哺乳の場合は、子牛は飲みたい時に飲む事になります。朝一番に母牛が立ち上がってすぐ、おなかをすかせた子牛は乳首に吸い付きます。

実際に飲んだ量を把握するには飲む前と後で体重を比較すると測れますが、普段の管理では普通そこまで行いません。ちゃんと飲めているかは観察により推定する事になり、飲む勢いと、おなかの張り具合で判断します。また飲んでいる時間の長さがとても長い時は、母乳が不足している可能性があります。

(2)人工哺乳

人工哺乳の場合は、1日2〜3回給与します。体格に応じて1回に2〜3リットル(黒毛和種の場合)給与します。

哺乳中は元気さや食欲と共に、その他の異常が見られないか観察します。

哺乳瓶を洗浄、消毒し、38℃の温湯に粉ミルクを溶かし給与します。頭数が多い場合は時間がかかるため、給与時に冷めてしまわないよう注意が必要です。

哺乳瓶が汚れていたり、濃度や温度が不定であったりすると下痢の原因となります。また哺乳に時間がかかるからと哺乳瓶の孔を拡げ過ぎると下痢の原因となります。

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