山羊の診療Diary 症例21 生まれたての虚弱子山羊

*山羊の診療Diary  症例21 生まれたての虚弱子山羊

今回の症例は・・・

今さっき、双子の子山羊が生まれたけど、
小さい方の子山羊さんがおっぱいを飲めていないみたいで、
弱々しいので来て欲しいと連絡がありました。

さっそく、伺って見ると・・・
かわいい子山羊さんが2頭生まれていました。
確かに、大きさに差があり、様子を見ていると大きい子山羊さんは
お母さんのおっぱいを力強く飲んでいますが、
小さい子山羊さんは、近くまで行くものの
おっぱいがなかなか飲めない様子でした。

乳を飲めない虚弱子ヤギ

お母さん山羊さんから、子山羊さんを預かって、
まずは全身状態のチェックからしました。

 

子山羊が低体温・低血糖でないか確認

聴診で心臓や肺の音を確認し、全身状態を確認しました。
大きな問題は見つかりませんでした。
そして、心配していた体温も平熱で、低体温は今のところ大丈夫そうです。
子山羊さんの病気で低体温・低血糖という病気があります。
(詳しくは・・・山羊の診療Diary症例3 子山羊の低体温・低血糖を読んでみてください)

低体温の検査を受ける子ヤギ

子ヤギがミルクを飲めているかどうかを確認する

体温の次は、オーナーさんが心配していた「ミルクを飲めていないのでは?」の確認です。
確認する方法は、お腹を下からからそっと優しく弾むように、揺らすように押してみます。
すると、ミルクがはいる第4胃を確認することができます。
そこが膨らんでいればミルクを飲めていることがわかります。

この小山羊さんは、いっぱいにはなっていませんでしたが、ミルクが入っているのが確認できたので
自分でも少しですが飲めていることがわかりました。

 

大きな子ヤギに負けてミルクを飲めないようなら、補助的に人工哺乳を

治療は小山羊さんにミルクの足りない部分を補い体力の余裕をつけてあげるためにブドウ糖のお注射をしました。
そして、オーナーさんに人工ほ乳のやり方をお伝えしました。

生まれてすぐは、お母さんの初乳をしっかり飲んで欲しいのですが、
大きな兄弟がいて、ミルクを飲めないと衰弱してしまうため、人工ほ乳を補助的にしてあげることもあります。
このこの場合も、小山羊さんを良く観察していただいて、
もし大きな子に負けて飲めないようなら、人工ほ乳で少しお手伝いしてもらうことにしました。

ブドウ糖注射される子ヤギ

ちなみに・・・
体温測定の写真に写っている
ほ乳瓶の赤い乳首は山羊さん用で、人間の赤ちゃん用のよりも長さが長く、細くなっています。
人間用のでも人工ほ乳できますが、
この赤い乳首は小山羊さんにくわえさせやすいです。
もし、人用のほ乳瓶が使いにくい場合は試して見てください!

治療が終わって、子山羊さんをお母さんに返すと、
子山羊さんは自分で懸命におっぱいを探していました。
ちょうど大きな子はお腹がいっぱいになって眠っているので
チャンスです。
オーナーさんと一緒に見守っているとどうにか、おっぱいをくわえられました。
これで一安心。後は、オーナーさんに観察をお願いすることにしました。

次の日、オーナーさんから連絡がありがんばっておっぱいを飲んでいて元気も出てきているとのこと。
このまま経過観察としました。
小さな子山羊さんも大きな子
山羊さんも仲良くこのまま元気に育ちますように。

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