前回、元気のないヤギさんには、
様々な野草と、手差し給与が有効です。
という記事を書きました。
そこで登場した島野草とお芋の茎の栄養成分をのせておきます。
*オオバギ
TDN 65.5
CP 16.4
NR 3.0
タンパクが多めです
*ガジュマル
TDN 56.0
CP 9.6
NR 4.8
タンパクと炭水化物のバランスがとれています
*バナナの葉っぱ
TDN 59.0
CP 15.7
NR 2.7
タンパクが多めです
*センネンボク
TDN 68.9
CP 8.6
NR 6.9
炭水化物が多めです
*センダングサ
TDN 57.7
CP 12.6
NR 3.4
タンパクが多めです
*サツマイモの茎と葉っぱ
TDN 64.0
CP 13.0
NR 3.9
タンパクが多めです。
*草の栄養で使われる略号
・CP=粗タンパク (主にタンパク質の指標)
・TDN=可消化養分総量 (主に炭水化物の指標、CPと炭水化物が混ざっている)
・NR=栄養比 (TDN-CP)/CP
→ヤギでは4.5前後がバランスが良い
値が低いと・・・タンパクが多い
値が高いと・・・炭水化物が多い
栄養学は、英語の略語も多く、少し頭がこんがらがると思います。
まずはじめは、難しく考えず、草を2種類以上あげてみてください。
お家のヤギさんの好きな草を見つけてみましょう。
1種類の草だけで栄養バランスをとるのは難しいけれど、
配合飼料やいくつかの草を組み合わせると
ヤギさんのごはんのバランスが取れますよ。
院長追記>>
飼料設計のガイドになると思うので、ヤギの栄養について詳しい説明のあるページを載せておきます。
ノースカロライナ州立大学のページです。
https://content.ces.ncsu.edu/nutritional-feeding-management-of-meat-goats
~
ヤギは牛ほど効率よく細胞壁を分解できません。なぜなら食物がルーメンに滞在する時間が短いからです。加えて、消化管のサイズが要求量に対して小さいので、牛より高栄養の飼料を必要とします。牛と比べて体重当たり約2倍の栄養を必要とします。
ヤギは低木類の枝を避けて葉のみを選ぶことができるので、比較的高タンパクの部分のみ食べることができます。また味はあまり気にせず、タンニンを含むものも解毒して食べることができます。
ヤギの栄養要求量自体は他の反芻獣に比べても非常に高いものですが、ヤギはその中から高品質の部分を選びとることができるので、低品質の飼料が多い場合でもよく耐えることができます。
~
とのことでした。