飼い主さんの言葉 – 獣医として気をつけるべき「意図」と「意味」

獣医として、飼い主さんの言葉をそのまま鵜呑みにしてはいけない

農家さん(飼い主さん)とお話しする時、こんなことを言われます。

「先生!子牛が大分具合悪いみたいなんです。」

言葉の意味は、そのまま子牛が具合悪い。ということですね。
しかし、本人が本当にそう思っているかどうかとは一致しません。

農家さんが言う、どれくらい悪いかという言葉は、
「どれくらい不安か」という意味で、
「とにかく早く来て欲しい」という意図です。
言葉には、そのままの意味だけでなく、別の意味と意図があるんです。

 

言葉はそのまま、病気の状態を示しているのではない。「意図」と「意味」を考える

別の例を出してみましょう。
電話で獣医さんが、
「昨日治療した子牛の様子はどうですか?良くなりましたか?」と聞いてみます。

すると、
「ああ。昨日よりはいいみたい。」と言われたとします。
この言葉、病気の状態とはあまり関係ないんです。

「継続して治療して欲しい」と言う意図と、
「あんまり良くなってないけど先生がっかりしないでね」という意図があります。

もしその時、
「良くなった!もう大丈夫!」と言われたなら、本当に良くなった場合は、そのままの意味です。
しかし、もうあなたにはきて欲しくない。という意図で言われている時もあるでしょう。
時に意図は、言葉の意味も変えてしまうんです。

誰でも、どんな言葉でも。
それを発する人の意図は、同時に存在しています。
そしてほとんどの場合、言葉の意味よりずっと重要です。

あ、そうそう。
動物には言語がないので、意図もありません。

ヤギは発情すると、しっぽフリフリ。スリスリ。
ウシは発情すると、「ウオー」と鳴いて誰彼構わず乗りかかろうとします。

ヒトの場合は。。。
「今晩お食事でもどうですか?」

って言います。難しいですよね。

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